パスポートとビザの区別がついていない人もいらっしゃるのではないでしょうか？ビザは日本語で「査証（さしょう）」、パスポートは「旅券（りょけん）」と言います。
ひとこと解説では、わかりやすくするために、結婚をされたお相手の外国人が来日する場面にしぼって解説をしました。もちろんパスポートとビザは、外国人が来日する場合だけでなく、日本人が外国を訪問する場合にも使用されるので、より一般化すると以下のように説明することができます。
■ビザとは、外国人に対して発給する、自国を訪問することについての推薦状
■パスポートとは、自国民に対して発給する、自国民であることを証明する公文書
たとえば日本政府なら、パスポートは日本人に対して発給しますし、ビザは外国人に対して発給します。
パスポートとビザがしばしば混同されがちなのは、ビザがパスポートに貼付されるからです。
日本に入国を希望する外国人（Ａ国人）は、まずＡ国政府からパスポートを入手して、それをＡ国にある日本大使館に提出して、自分のパスポートに日本のビザをはってもらいます。逆も同じで、Ｂ国へ入国することを希望する日本人は、まず日本政府からパスポートを取得して、それを日本国内にあるＢ国の在外公館に提出して、自分のパスポートにＢ国のビザをはってもらうのです
外国人は、来日したさい、日本の空港における上陸審査において、自国政府から発給された有効なパスポートと、日本の在外公館から発給された推薦状としてのビザを見せなければ、上陸が許可されません。パスポートが無ければ、日本国としては、その外国人がどこの誰なのか分からないので、入国を許可することはできませんし、ビザが無ければ、その外国人がどのような人なのか（入国させるに値する人なのか）分からないので、おなじく入国を許可することができません。
まとめると、外国人が来日するさいは、日本の空港（または海港）で、自分が誰であるのかを証明するためにパスポートを、自分が入国に値する人であることを証明するためにビザを提示します。
