スリランカ人による配偶者ビザ(結婚ビザ)申請方法Ⅵ~日本人と離婚後、別の日本人と結婚した~

更新:2021年2月14日

行政書士 佐久間毅

スリランカ人による配偶者ビザ・結婚ビザ申請
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かんたん解説

スリランカ人が日本人Xと結婚し配偶者ビザを取得した後、離婚し、在留期限内に日本人Yと結婚した時の配偶者ビザ申請方法です。
すでに配偶者ビザをもっていますので「更新」申請をしますが、新規の取得と比較して格段に難度が高いです。

配偶者ビザをこの申請方法で取得するメリット・デメリット

・この配偶者ビザ取得方法のメリットは、ありません。
・この配偶者ビザ取得方法のデメリットは、今回の結婚の真実性だけでなく、前回の結婚に基づく配偶者ビザ申請の内容に虚偽がなかったか徹底的に調べられる点にあります。

くわしく解説

STEP1:スリランカ人が日本の出入国在留管理局に、在留期間更新許可申請をする

スリランカ人による配偶者ビザ・結婚ビザ申請
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0.概要

日本に居住するスリランカが、じぶんのために、在留期間更新許可申請をします。

在留期間更新許可申請とは、在留カードに記載されている在留期間の延長を出入国在留管理局へお願いする申請です。

 

1.入国管理局へ申請するときの注意点

この申請方法の難しさは、次のような点にあります。

・前回の配偶者ビザ申請の内容に虚偽がなかったか審査される。

・日本人Xとの結婚をもとに取得した在留資格で、日本人Yと交際し結婚した点に法律上の問題がなかったか審査される。

・スリランカ人ではなく日本人と結婚を繰り返している点に不自然なところがないか審査される。

 

要するに、再婚じたいは今どき珍しいことではありませんが、順調にいっていた前婚が破綻し離婚して、次の伴侶が現れて結婚に至るプロセスが、在留期間内の1年または3年内という極めて短期間で進行しているがために、婚姻の真実性や申請内容の真実性に疑義をもたれやすいということです。

 

入管の立場からすれば、日本人Xさんと愛し合っており一生を共にしたいと主張したから配偶者ビザを許可したのに、そのビザを別の日本人Yさんと交際に使われてしまったわけなので、その点からも今回の審査が厳しくなるのは自明ということになります。

 

2.申請先

日本の各都道府県にある出入国在留管理局の本局や支局、出張所のいずれかに申請します。

 

3.申請人

申請人はスリランカ人ご本人です。無事に許可されると、配偶者ビザの新しい在留カードが発行されます。

 

不許可になった場合は、不許可理由を解消してから再申請ができますが、不許可は担当者レベルではなく法務大臣の名前による決定ですので、これを覆すことは非常に大変です。初回から手を抜かずに申請しましょう。

 

4.許可条件

・収入の継続性・安定性・額が立証されること

・婚姻の真実性が立証されること

・素行の善良性が立証されること

 

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5.必要書類

更新申請ではありますが配偶者が変わっていますので、「質問書」など新規取得と同様の書類を提出することになります。

 

・在留期間更新許可申請書

・戸籍謄本

・スリランカの結婚証明書 ※スリランカ政府が発行し、スリランカ外務省による認証済みのもの

・住民票の写し

・課税証明書

・納税証明書

・質問書

・身元保証書

・その他指示されたもの

・弱点補強書面

 

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6.ビザ更新が許可されたら

もう一度、出入国在留管理局へ出向いて新しい在留カードを受領します。許可時に4000円の収入印紙を購入し、手数料として入管に支払います。

 

7.ビザ更新が不許可になったら

不許可理由を解消した上で再申請をすることができます。ただし不許可の決定は法務大臣によってなされますので、大臣の決定を覆すことは大変です。再申請のチャンスはありますが、初めから手を抜かないようにしましょう。

 

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・ スリランカ人による配偶者ビザ申請②:夫婦ともにスリランカなど海外在住であるケース

・ スリランカ人による配偶者ビザ申請③:スリランカ人が日本で自ら申請し、出国して結果を待つケース

・ スリランカ人による配偶者ビザ申請④:中長期の在留資格から変更するケース

・ スリランカ人による配偶者ビザ申請⑤:短期の在留資格から変更するケース

・ スリランカ人による配偶者ビザ申請⑥:前婚の日本人と離婚して、別の日本人と結婚するケース

・ スリランカ人との結婚手続き

 

 

この記事を書いた人

行政書士 佐久間毅(さくま・たけし)

東京都出身。慶應義塾志木高等学校慶應義塾大学法学部卒。高校在学中に米国コロラド州のイートンでホームステイ。大学在学中は、他大学である上智大学の国際法の権威、故・山本草二教授の授業に通い詰める。大学卒業後は民間の金融機関で8年間を過ごし、現在は東京・六本木でビザ専門のアルファサポート・行政書士事務所を開業。専門は入管法、国籍法。執筆サイト:配偶者ビザ